経営には利益計画が非常に重要です。計画がなければどこに向かって、どれだけ走るべきかが定まりません。
しかし、「利益計画を立てろっていわれてもよくわからないんだよね」そのように感じていませんか?
利益計画の策定は難しそうに見えるかもしれませんが、工程をひとつひとつ分解するとそれほど難しくはありません。
実は、たった4つの工程で利益計画は完成します。
STEP1:目標利益の設定
利益計画の算定でまず行うことは目標利益の設定です。
利益計画におけるゴールを最初に決めます。
借入金がある場合は返済額を加味して利益の設定を行います。
STEP2:固定費の見積もり
次に固定費を見積もります。
利益計画は変動損益計算に基づき策定されるため、ここでいう固定費とは売上の変動に連動しない費用のことを指します。代表的なものとして役員報酬や地代家賃、通信費、交通費等が挙げられます。
変動損益計算について詳しくはこちらをご参考にしてください。
STEP3:限界利益率の設定
固定費の見積もりが完了したら次は限界利益率の設定です。
限界利益率は(売上高ー変動費)÷売上高で算定できます。
変動費とは売上と連動する費用のことで商品仕入や材料仕入、製造原価における水道光熱費が代表的なものです。
限界利益率は、商品、製品の儲けるチカラを表しています。
高ければ高いほど利益の出やすくなります。
材料費などの物価変動が少ない場合は前年の限界利益率を使用しても差し支えがないでしょう。
STEP4:目標売上高の算出
ここまでくれば利益計画の策定は大詰めです。
最後に目標売上高を算出します。
目標売上高=(目標利益+固定費)÷限界利益率
以上で利益計画の策定が完成しました。
利益計画の策定というと難しそうですが、意外と簡単だったのではないでしょうか?
利益計画は部門ごと、商品ごとに行うほうがより精度が上がり、計画の有用性が高まります。
まとめ
企業の継続や成長を考えると計画は必要なものとなります。
そして、その計画に根拠が伴ってこそ、意味のあるものとなります。
もし、いままで利益計画を策定しないで事業を行っていたという方がいらしたら、これを機会に利益計画を策定してみてはいかがでしょうか?