創業期のスタートアップがまず直面するのは資金調達です。
資金調達の方法は様々あります。方法ごとにメリット、デメリットがあります。
今回は創業期のスタートアップの資金調達について解説します。
この記事を読んで自社の資金調達に適した方法を見つけてください。
エンジェル投資家
エンジェル投資家とは、起業間もない企業に投資する個人投資家です。事業の可能性に対して出資することが多く、上場した際の売却益で利益を得ること目的のひとつとしています。
すでに起業して成功した人がエンジェル投資家となるケースが多く、起業についての成功体験を有しており経営のアドバイスをすることもあります。
メリット
- 出資であるため返済不要 エンジェル投資家が株式を保有
- 起業経験のあるエンジェル投資家の場合、経営のアドバイスをもらえるかもしれない
デメリット
- エンジェル投資家が株式を保有しているため経営の自由度が下がることがある
ベンチャーキャピタル
ベンチャーキャピタルとは、未上場企業に出資し、その会社が上場した際に株式を売却し利益を得ることを目的の一つとしています。エンジェル投資家と異なり起業直後に投資するのではなく、商品がリリースされてから投資をすることが多いです。
メリット
- 出資であるため返済不要 ベンチャーキャピタルが株式を保有
- ベンチャーキャピタルが蓄積したノウハウに基づき経営支援を受けられる
デメリット
- ベンチャーキャピタルの経営方針があるため経営の自由度が下がることがある
- 利害関係者が多いため成長性が鈍くなると資金の早期回収を求められることもある
エンジェル投資家とベンチャーキャピタルの違い
ベンチャーキャピタルのほうが出資額が大きい傾向にあります。なぜならベンチャーキャピタルは投資家や事業会社などからの資金を元手に投資をしているからです。しかし利害関係者が多いため審査が厳しいという特徴もあります。
融資
メリット
- 株式をほかの人に渡すわけではないので経営の自由度が保てる
デメリット
- 審査が厳しい
- 返済しなければならない
エンジェル投資家、ベンチャーキャピタルと違い株式を発行するわけではないので経営の自由度が保たれます。新創業融資制度や新規開業資金などの制度を使えば有利な条件で融資を受けることができることがあるのも特徴です。
助成金、補助金
メリット
- 返済不要
デメリット
- 比較的少額のものが多い
- 手間や時間が掛かることがある
助成金、補助金は返済不要ではありますが、手間や時間が掛かることが多く資金調達額に見合わないなんてことも。
まとめ
スタートアップ企業の資金調達でポイントになるのは株式を発行するかどうかです。
エンジェル投資家、ベンチャーキャピタルに対しては株式を発行するため調達した資金は返済不要です。しかし株式を保有しているということは会社の権利も保有しているということになるため経営の自由度が下がります。当然短期間での収益化も求められます。
それに対し融資、補助金は株式を発行しません。経営の自由度は保たれています。
目先の資金だけでなく長期的な視点で資金調達を行いましょう。